コロナが蔓延していた頃は様々な業界の景気が冷え込み、休業や失業に追い込まれる人が続出しました。
風俗業界も同様に、たくさんの店舗が風前の灯火で危ない状況に陥ることに。
今ではコロナも落ち着きはじめましたが、またいつパンデミックが起きるかわかりません。
そこで今回は、風俗の景気動向と今後の不況対策についてご紹介。
コロナ前から現在までの景気に加え、備えておくべき対策についても把握できるのでぜひ最後までご覧ください。
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コロナの大流行によって多くの業界がダメージを受けたのはご存知の通り。風俗業界も同様で、景気にも大きな変化が出ています。
では風俗の景気はどのような変化を遂げたのか、直近の市場規模から見て追っていきましょう。
『世界[下半身]経済がわかる本』〜データで読み解くセックス産業の舞台裏』によると、2017年の「性風俗関連産業の市場規模」は7兆6,636億円とされています。
風俗に匹敵するのが通販業界で、2017年時点で市場規模は7兆5,580億円。
通販業界の市場にはBtoBやアパレル・娯楽関係、通販番組などが含まれており、人々の生活に身近な業界の1つです。
既に日常と隣り合わせの通販業界とほぼ同等の市場規模を風俗業界は持っていたわけですから、景気は良い方だったと見て問題ないでしょう。
▼次の記事では、風俗業界の市場規模から将来性までを解説しています。
上記画像は各業界の市場規模を可視化するサービス『市場規模マップ』における2023年のデータです。業界ごとにマスが用意されており、その面積が大きい市場ほど取引額の規模も大きく表示されます。
こちらの資料によれば、2023年における風俗業界の市場規模は5.7兆円とされています。人間の欲が直接絡んでいる産業なだけあって、自動車整備の5.6兆円という市場規模をしのぐ数字です。
とはいえ、コロナ前の7.6兆円と比較すると完全には回復できていないのが現状。緊急事態宣言で外出や人との接触が控えめになり、風俗の要である「集客」が不調に陥ったことで業界に大ダメージをもたらしました。
2022年からの規制緩和によって集客は回復傾向にありますが、コロナで広がった悪影響は今なお払拭しきれていません。
こちらは、警察庁生活安全局保安課が公開した資料です。
性風俗関連特殊営業の届出数は、コロナウイルスにおけるパンデミックが発生した令和2年(2020年)以降も届出数は年々増加しており、平成30年(2018年)からおよそ1,000件も増加しています。
特に目立った増え方をしているのが、無店舗型性風俗特殊営業(デリヘル)です。過去5年間で約960件も届出数が増加しており、その数は性風俗全体の届出数の9割占めるほど。
届出数が全体的に増えているということは市場規模が年々拡大傾向にあることを意味します。コロナ禍においても増加続けていたということは、今後もさらなる市場規模の拡大が期待されます。
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コロナの大流行は店舗によって打撃の大きさに差はあるものの、特に業界全体で売上面は大きなダメージを受けました。
しかし風俗にもたらした影響は売上面だけにとどまりません。
いったい他にどんな影響があったのか、確認していきましょう。
キャバクラで働いていた人や昼職で生計を立ててきた一部の女性人は、コロナをきっかけに休業や失業へと追い込まれてしまいました。
新しい収入源の確保が急務となったため、風俗業界へ足を踏み入れる人が増加。
しかし、風俗店で働く女性が増える=競争相手が増えるという現象が起きます。他の業種から数多くの人が参入してきた影響で、競争は激化し飽和状態となってしまったのです。
風俗店にとって新人が増えると集客につながるため一見良いように見えるものの、コロナによってそもそも客足が遠のいてしまっているため女性の収入には大きな差が生まれました。
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チャットレディとは、男性相手のライブ配信やビデオ通話の仕事です。チャットレディの仕事は性的コンテンツを主とする「アダルトチャット」と、会話やコスプレなどで楽しませる「ノンアダルトチャット」の2種類に分かれています。
チャットレディの需要が増えた背景には、緊急事態宣言による人々の「非接触」という意識や考え方が大きく絡んでいます。
ネット上でのライブ配信やビデオ通話をサービスとするチャットレディは、非接触の観点から見て相性抜群です。在宅やオンラインなどへの意識が強くなったことも重なり、需要増加という現象を引き起こしました。
現にチャットレディの事務所数は増えており、先ほど紹介した警察庁の資料でも映像送信型性風俗特殊営業(チャットレディ含む)の届出数の増加が確認できます。
今までのように働けなくなった多くの人たちが風俗店を働き口にしようとするも、都心部は既に虫の息でした。そこで起きたのが「地方への出稼ぎ」です。
都心部の風俗店が静まり返る中、感染者が少なかった地方の歓楽街は活気づいていました。ここぞとばかりに多くの出稼ぎ風俗嬢が地方へ赴いたことで、一気に供給過剰へ。
さらに、地元の女性も風俗店で働き始めたため、供給過剰が上乗せされる形になりました。
出稼ぎのはずが逆に稼げず、場合によっては悪質なユーザーを受け入れないと稼げないような状況へと一変。
また緊急事態宣言の影響もあって店舗側も利益を出しにくい環境に置かれてしまい、図らずも本末転倒の結果となりました。
真っ先にコロナの影響を受けた風俗店は、キャストの出勤調整や休業などを強いられることに。仕事に大幅な制限がかかれば当然、風俗嬢たちの収入も減ってしまいます。
思うように働けなくなったのを皮切りに、店舗を介さずとも稼ぎを出せるとしてパパ活やギャラ飲み、個人売春などが急増。風俗で働きながら愛人関係を築いて食いつなぐ風俗嬢もいれば、個人売春という極めてリスキーな橋を渡る風俗嬢も増えました。
たしかに金銭的な補填ができるとはいえ、パパ活、ギャラ飲み、個人売春などは女性の足元を見てNG行為を強要する男性客も少なくないのが実情。加えて、店舗を介さないためキャストの身を守れず、安全性も著しく低いと言えます。
それでも覚悟の上で続けなければ生計が立てられないほど、コロナによるダメージは深刻でした。
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コロナの余波は今なお残り続けていますが、2023年3月のマスク着用の自由や5月8日のコロナの5類移行後からはこの非常事態は収束に近づいています。
ここからは、落ち着きを取り戻しつつある風俗業界の景気が今どうなっているのかを解説します。
コロナ禍で売り上げに大きなひびが入ったものの、感染者減少や規制緩和などで風俗業界でも徐々に客足が戻るようになりました。
店舗によっては待機室にいる女の子も減ってきたり、予約に対して女の子が少なかったりと以前のような状況が戻ってきていると感じているようです。
一気に活気づいたところもあれば徐々に取り戻していくところもあり、風俗業界は景気回復への道を少しずつ歩み始めています。
ただしコロナをきっかけに、女の子によって稼げるか否かの線引きが明確になったのが現状。前述の通り、女の子は飽和状態にあるため必ずしも全員が稼げるわけではありません。
コロナ感染を拡大させないよう水際対策として実施されていた入国制限は、2022年9月頃から緩和の動きが加速。
主に下記のような緩和がありました。
上記の緩和施策があった2022年9月の訪⽇外客数は、日本政府観光局の発表によると 206,500人です。入国制限が厳しかった同年1月は17,766人だったので、緩和されて訪日外国客数がかなり増加したことがわかります。
続いて直近の傾向として、2022年12月〜2023年2月における、訪⽇外国客数の総数と上位3カ国のデータを見てみましょう。
直近の訪日外国人旅行者の総数は2022年9月と比べて遥かに増加しており、2023年2月の総数は1,475,300人で、コロナ前の2019年同月比56.6%まで回復。
毎日1名以上の外国人客が訪れる風俗店の事例も報告されており、外国語の話せるスタッフの採用をはじめインバウンド需要に備えている店舗も少なくありません。今後インバウンドに向けた集客に力を入れる風俗店はますます増えていくでしょう。
▼インバウンドの需要や集客については、次の記事で詳しく解説しています。
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本章では、いざという時に備えておきたい対策を3つご紹介します。
コロナのパンデミックがあったように、いつ風俗業界がまた不景気になるかわかりません。
再び店舗が厳しい状態に陥らないよう、対策する際にはぜひご活用ください。
1つ目は、集客のターゲットと導線をあらかじめ複数構築しておくことです。
もし再びパンデミックで売上確保の導線が断たれたとしても、事前に集客のターゲットと導線を複数持っていれば補填できます。
例えばコロナ禍においてチャットレディは在宅を強いられるような状況下で需要が高まりました。チャットレディは非接触型のサービスであり、接触せずともユーザーの欲を満たせるためパンデミックにはめっぽう強いと言えるでしょう。
普段は本業に勤しむ中で、コロナのような疫病流行下の非常事態に動かせる導線としてチャットレディを用意するのも1つの手です。
もし外国語に対応した海外向けチャットレディを展開できれば、より一層強い導線にできるかもしれません。
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2つ目は、競合他店と一線を画すサービスを常に考えることです。
風俗店は年々増加傾向にあるため、常にライバルがいる状態です。当然競合店に埋もれる可能性も出てきます。そうならないためにも、一線を画すサービスで他店と差をつけてユーザーの注目を集めることは必要不可欠なのです。
ただしいきなり革新的なアイデアが出るわけではないので、ユーザーの好みや競合店の調査を常日頃からしておくべきでしょう。
▼次の記事では、女性向け風俗のサービスニーズや経営のメリットをご紹介しております。
なお革新的と一口に言っても、全く新しいアイデアを出すパターンもあれば、既存のもの+αで新境地を開くパターンもあります。
早い者勝ちというスピード勝負な側面もあるため、如何に競合他店よりも先陣を切ってパイオニアになれるかが鍵です。
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3つ目は、従業員の教育を徹底して接客の質を高めることです。
接客の質は、女の子のみならず受付スタッフにも問われます。
性サービスの提供時だけでなく電話対応や受付対応、待合室からの案内といった接客の質が、リピーターの形成につながります。
さらにコロナ禍でも風俗を利用する層は一定数存在しており、風俗のコアなファンがいることは明らかです。
質の高い接客を武器にコアな客層を取り込めれば、不景気に入ってもある程度の売上確保にもつながるでしょう。
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コロナの前と後で風俗業界の景気は今後どのような動きを見せるのか、予測されうる点を2つ挙げていきます。
風俗業界は消えることがないことが予想されます。なぜなら、風俗業界は三大欲求の1つである性欲を満たす業界だからです。
人間の三大欲求はいわば生存本能に備わっている欲望。欲求の程度は個人差があるにせよ、生理的欲求から逃れることはできません。
コロナのような不況が来ても、三大欲求は関係なく湧いてくるものです。コロナ禍でチャットレディが普及したり、規制緩和で客足が一気に戻ったりしたのも根底には欲望があるからと言えます。
どんな不況が訪れても、その時々で形を変えて生き残れるのは風俗業界の強みです。
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今後似たような不況に見舞われた際、店舗売上の明暗がはっきりするでしょう。
売上を守るにはリピーター層を多く獲得し、客足が途絶えないような工夫が必要です。その対策ができれば、非常時での経営の安定化にもつながります。
逆にリピーター層が少ない或いは獲得できていない場合、社会情勢の影響で売上が伸び悩み、不安定になる可能性は高いと言えるでしょう。
このことは女の子についても同様のことが言え、指名客の有無により収入の明暗が分かれます。
集客やリピート施策はもちろんのこと、女の子への接客の徹底やリピーター確保の要となる女の子が長く働ける環境作りがカギとなるかもしれませんね。
コロナ収束の兆しが見え、風俗業界の景気は徐々に回復し、歓楽街も少しずつ活気を取り戻しています。
また外国人観光客の規制も緩和されたことからインバウンド市場も集客の新たなステージとして注目されており、外国人客への対応で新たな利益を生み出せるでしょう。
とはいえ非常時に備えて対策は必要不可欠。コロナ禍での良い点と悪い点を次に活かせば、今後パンデミックのような非常事態下でも売上の著しい低迷や休業などを避けられる可能性が高まります。
もし不景気が訪れた際に備えておきたい3つの対策は下記の通りです。
特に接客レベルの向上は、リピーター層の形成にも期待できます。複数のターゲット層を確保することにもつながるかもしれません。
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